山内酒造の始まり

創業年は不詳。

始まりは鎌倉から落ち延びた武士がこの山奥に入り、刀を捨てて百姓になり 酒造りを始めたと言い伝えられています。
「山内」の姓は(昔はヤマノウチと読んだ)、北鎌倉の地名をとった「呼び名」が名称になりました。
江戸時代からのブランド「小野櫻」をはじめ、期間限定の「春一番地」、22代目当主の新ブランド「ふかもり」。
どの純米酒も、昔からの手順を守り、手作りにこだわり、手間を惜しむことなく作っています。

ひだほまれ

岐阜県を代表する酒造好適米「ひだほまれ」。1972年に岐阜県高冷地農業試験場で、ひだみのり、フクノハナ、フクニシキの3種を掛け合わせて誕生しました。大粒で耐寒性に優れており、高地での栽培に適しています。
大粒でタンパク質が少ないため、純米吟醸に向いており、味のバランスがよく、飲みやすいのが特徴的です。

小野沢の伏流水

山内酒造の裏山の綺麗な超軟水の伏流水です。仕込み水は、鉄分の多い山を避けて阿寺断層から湧き出る清水を濾過して使用しております。

昔ながらの工程

精米

日本酒の主原料である、米を精米することから酒造りはスタート。玄米の外側には、タンパク質、脂肪、無機質などが多く含まれています。これらが必要以上に多いと味、香り、色に悪い影響を与え、酒の質を劣化させます。酒米は、食用米と比べるとタンパク質の含有量が低く、粘り気が少ないのが特徴。米の中心部(心白)が大きいので吸水性に優れており、麹が育ちやすく発酵にも適しています。玄米の外側を45%削り取って磨き上げた白米にします。

洗米・浸漬

精米した米を洗い、糠(ぬか)を取る工程。家庭でご飯を炊く際に米を研ぐのと同様、ここで米の糠や汚れを取らないとおいしい日本酒を造ることはできません。適量の水分を吸収させるために、米を水に浸す「浸漬(しんせき)」を行います。その日の気温からお米の給水率計算し、一回に10㎏ずつ、ストップウォッチを片手に秒単位で時間を計り、最も良い状態の給水が出来るよう、手間暇を惜しまない最もお酒の味に関わる重要な工程です。

蒸米

水分を含ませた米を蒸します。甑(こしき)と呼ばれる大きなせいろによって蒸されます。酒米を蒸すことによって、米のでんぷん質が変化。殺菌をしつつ酒造りに適した水分量に調整します。全国でも珍しい、未だに江戸時代の頃の造りを伝承する「和釜で木桶」の蒸米です。

放冷

蒸した米を、麹(こうじ)造り、酒母造り、掛米(もろみ造り)用と、それぞれに応じた温度に冷まします

麹造り

蒸した米を、日本酒の元となる麹(こうじ)にする工程で、「製麹(せいきく)」とも呼ばれます。麹菌を米に付着させ、米の中で麹菌を繁殖させます。質の良い麹になるかどうかは、日本酒の質を左右してしまうほど重要な工程です。

酒母造り

酒母とは、アルコール発酵を促す酵母を大量に増殖させたもの。麹と水を混ぜ合わせたものに、酵母と乳酸菌、さらに蒸米を加えます。一般的には、2週間から1カ月で酒母が完成します。
酒母を手作業で造りあげる製法が、「生酛(きもと)造り」です。生酛(きもと)造りの場合、乳酸の添加はせず、蔵の空気中の乳酸菌を取り込みます。

醪(もろみ)

酒母をタンクに入れ、麹、蒸米、水を加えて発酵させます。発酵には約3週間から1カ月かかり、日本酒の元となる、発酵した状態を「もろみ」と呼びます。

仕込み

酒母の中に麹、蒸米、水を入れる際は、全量ではなく3回に分けて、ゆっくりと発酵させます。これを「三段仕込み」といいます。

上槽(じょうそう)

上槽(しょうそう)発酵期間が終わると、もろみをしぼって(圧搾)、日本酒と酒粕に分ける「上槽(じょうそう)」が行われます。いつどのタイミングで酒をしぼるかは、日本酒の味を決めるうえで非常に重要です。それぞれの日本酒の種類によって変わるほか、天候、成分分析値などを元に決定します。最初は醪(もろみ)の重さだけで搾っていきます。約3日程かけてゆっくりと搾ることで繊細で上品な新酒が搾れてきます。手間のかかる佐瀬式の舟で搾るのが特徴ですが、昔ながらの「木舟搾り」がこの蔵の特徴でもあります。